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第1章

 誰でもできる簡単セットアップ――1の2

ダイアルアップ接続
―Windows 95の場合

石川光一

 自宅で使っているパソコンも,いくつかの条件をクリアすればインターネットに接続して,いろいろな情報にアクセスすることができる.パソコンにモデムを接続し,ふだん電話あるいはFAXに利用している回線を通じて他のコンピュータあるいはネットワークに接続することは,一般には「ダイアルアップ接続」,Microsoftでは「リモートアクセス」と呼ばれている.
 インターネットに接続する場合には,いくつかあるダイアルアップ接続の方法の中でも,PPP(Point to Point Protocol)という手順を利用する.この手順は,多くのインターネット接続業者(NSP:Network Service Provider,略して「プロバイダ」と呼ばれることが多い)に採用されており,プロバイダごとに多少のユーザ認証手続きの違いはあっても,接続のための方法にはほとんど違いがない.
 ここでは,主にWindows 95がインストールされているパソコンを使って,PPPによりインターネットに接続する方法について説明する.Windows 95では,ネットワーク環境が大幅に改善されており,PPP接続用のソフトウェアも標準で添付されている.今使っているパソコンがWindows 3.1である場合には,これを機会にWindows 95へのバージョンアップを考えてもよいであろう.なお,どうしてもWindows 3.1の環境を利用する必要がある場合には,シェアウェアのPPPパッケージであるTrumpet Winsockあるいはその他のインターネット接続用パッケージを購入する必要がある.
 また,Windows NTを利用している場合にも(Workstation版/Server版のいずれも),PPP接続用のソフトウェアは標準で添付されている.Windows NTでのPPP接続の方法については本書では解説しないので,Windows NTのヘルプで「リモートアクセス」について検索する,あるいは他の解説書などを参照するなどの方法で情報を集めるとよい.なお,Windows NTは,ここで紹介するようなダイアルアップ接続のサーバとして利用することも可能である.その詳細については,1章のCの4「Windows NT Serve」の項を参照されたい.
 今回はダイアルアップ接続のサンプルとして,ASKnetとNIFTY−ServeへのPPP接続を手順を追って説明する.このうち,ASKnetについては本書の読者のためのテスト利用サービスが準備されているので,ぜひ巻末ハガキを利用してインターネット体験をしよう!(p23「ひとくちメモ」参照)

1.ダイアルアップ接続の準備

 まず,ダイアルアップ接続を行うための準備について解説する.

(1)プロバイダとの契約
 インターネットに接続するには,まずプロバイダとの契約をしなければならない.最近はプロバイダも“乱立”に近い状態にあるので,契約前には厳しい目で価格・サービスを評価する必要がある.その評価のポイントについては,この後にあるコラム「ネットワークサービスプロバイダの選択」を参照してほしい.なお,プロバイダとの契約後には,接続のための各種設定項目の情報を確認する.以下はその簡単な一覧である.

 また,プロバイダが電子メールのアカウントやWWWサーバのホームページ提供サービスを行っている場合には,以下のような情報も必要になる.ただし,こうした情報は接続には特に関係ない. (2)必要なハードウェア
 すでにWindows 95が稼動しているパソコンがあれば,ハードウェアとして追加が必要なのは,電話線とパソコンをつなぐモデムという機械とケーブルである.もしもまだモデムを購入していないのであれば,最近では28.8Kbps通信速度のものが2万円前後から販売されている.新規に購入する時には,こうした性能を持ち,Windows 95で「自動認識」されることを確認するとよい.なお,特別な理由(モデム接続用の端子に空きがないなど)がある場合を除いては,パソコン本体に組み込むことなしに利用できる外付け型のモデムを購入することを勧める.
 このほかには,電話線とモデムを接続するケーブルと,モデムとパソコンをつなぐケーブルが必要である.特に,今まで使っていた電話とモデムを同時に接続しておくには,配線の順番や経路,長さなどについて気を配る必要があるので注意したい.

(3)必要なソフトウェア
 すでに述べたようにWindows 95にはPPP接続用のソフトウェアが標準で含まれているが,パソコンが出荷されたままの状態では,きちんとハードディスクにインストールされていないこともある.「スタート」メニューの「プログラム(P)」の中の「アクセサリ」を選択し,そこに「ダイアルアップネットワーク」が存在していれば(図1),すでに必要なソフトウェアはセットアップされている.そうでない場合には,以下の手順でファイルをWindows 95のセットアップ用CD−ROMあるいはフロッピーディスクからコピーする.

 図1 ソフトウェアのインストールができている時

図2 コントロールパネル図3 アプリケーションの追加

 図4 ダイアルアップネットワークの追加

2.Windows 95でのダイアルアップ接続設定―ASKnetの場合

 ハードウェアを正しく接続し,ソフトウェアの準備も済んだら,いよいよダイアルアップ接続の設定を行う.ここでは,初めてインターネットの接続を試みる方のために,巻末ハガキを送って無料体験できるASKnetへの接続を実際に行ってみる.この通りに設定すれば,誰でも簡単に接続することができる.手順は大きく分けて2つであり,次のようなステップを踏むことになる.

 (a)モデムのインストールと新しい接続の追加,「ダイアルアップアダプタ」のインストール
 (b)TCP/IPソフトウェアのインストールと設定

 Windows 95では,ダイアルアップ接続の設定はかなりの部分が自動化されており,ユーザはWindows 95が示す手順にしたがって操作をしていけばよい.ダイアルアップ接続の設定の第1ステップは,「スタート」メニューの「プログラム(P)」の中の「アクセサリ」から「ダイアルアップネットワーク」を開いて,「新しい接続」をダブルクリックする(図5).すると「新しい接続」と書かれたウィンドウがいったん開くが,この時まだモデムの設定がされていない場合には,自動的に「モデムウィザード」が起動する.ウィザードが表示されない場合には次のセククションを読み飛ばして,「新しい接続の追加」の項を参照してほしい.

 図5 「新しい接続」アイコン

(1)モデムのインストール
 モデムウィザードが起動すると図6の画面が表示される.最近のモデムであればWindows 95は自動的に機種を判定し,自動的に設定を行うので,まずはそのままの状態で「次へ>」ボタンを押す.すると,モデムウィザードは自動的にモデムと通信し始める.ウィンドウにも書かれている通り,この操作には数分間かかることもある(図7).
 しばらく経ってモデムが自動認識されると検出されたモデムの名前が表示される(図8).正しくWindows 95がモデムを認識していれば,「次へ>」ボタンを押す.ここでもしもモデムの名前が正しくなければ,「変更(C)...」ボタンを押して一覧から選択を行う.また,モデムがうまく検出できない場合には,もう一度接続を確認して再度モデムの検出を繰り返すか,はじめからやり直して,図6のところで「モデムを一覧から選択するので検出しない(D)」をチェックして次に進む.  モデムのインストールが正常に終了すると図9の画面が表示される.ここで「完了」ボタンをクリックすると,次に新しい接続についての設定に進む.

図6 モデムウィザードの起動図7 モデムの検出
図8 モデムの確認図9 モデムウィザードの終了

(2)新しい接続の追加
 モデムがインストールされると,次に接続先についての設定を行う.すでに「新しい接続」というウィンドウが表示されているはずなので,必要事項を入力する.「接続先(C)」には,これから追加するアクセスポイントについてのわかりやすい名前を入力する.ここではASKnetの東京アクセスポイントを追加するので,図10のようにしてある.なお,複数のモデムがパソコンにつながっている場合には,利用するモデムを「モデムの選択(M)」リストから選択する.入力ができたら「次へ>」ボタンを押す.
 次に,電話番号を登録する.「市外局番(R)」と「電話番号(T)」は別々に入力し,「国番号(U)」から日本(81)を選択する.国番号の選択は忘れがちなので注意する.これも入力が終わったら「次へ>」ボタンを押す(図11).  これで接続先についての設定は終了である.「完了」ボタンを押すと,一連の手続きは終了する(図12).

図10 接続名の指定図11 電話番号の設定
図12 新しい接続の設定終了

(3)ダイアルアップアダプタのインストール
 次に,これまでにネットワーク関連のソフトウェアのインストールを行っていない場合には,ダイアルアップ接続に必要なファイル(ダイアルアップアダプタ)がコピーされる(図13).
 その後はWindows 95のCD−ROMあるいはフロッピーディスクを用意し,指示にしたがって操作を行う.必要なファイルがコピーされ,設定が完了すると,コンピュータを再起動してもよいかを聞かれるので「OK」ボタンを押してWindows 95を再起動する(図14).これで第1段階は終了する.

 図13 ダイアルアップアダプタのインストール
 図14 Windows 95を再起動する

続く