目次索引著者紹介

第2章

 インターネット3種の神器の基本操作――(1の2)

Windows用端末ソフトウェア
―Tera Term for Windows

石川光一

 Tera Term for Windows(以下Tera Term)は寺西高氏が開発した日本語対応MS−Windows用端末ソフトウェアで,TCP/IPを利用したインターネット接続のほか,通常のシリアルポート接続でも利用できるフリーソフトウェアである.VT100端末あるいはTEK4010端末のエミュレーション機能を持ち,ファイル転送用にはB−PlusやKermitなどのプロトコルが用意されている.現在の最新バージョンは1.2で,Windows 3.1,Windows 95あるいはWindows NTのどれでも動作することのできる16bitアプリケーションとなっている.

1.Tera Termの入手

 Tera Termは,インターネット関係の雑誌に含まれるCD−ROMやインターネット上のanonymous−ftpサイトから入手することができる.Tera Termを含むftpサイトとしては,以下のようなサーバ/ディレクトリがある.
 <ftp://utsun.s.u-tokyo.ac.jp/PC/terminal/teraterm/>
 <ftp://etlport/etl.go.jp/pub/windows/winapp/tterm/>
 <ftp://ftp.kuis.kyoto-u.ac.jp/WINDOWS/winsock/teraterm/>
 ファイルの名前は,バージョン1.2の場合「ttermv12.zip」となっているので,適宜ダウンロードあるいはコピーしておく.このファイルは圧縮されているのでインストールを行うには解凍が必要である. (1)圧縮ファイルの解凍
 実際にTera Termをインストールするディレクトリ(フォルダ)を作成し,圧縮されているファイルの内容をすべてそこに解凍する.ソフトウェアの解凍の方法については,p128の「コラム:圧縮されたファイルの解凍方法」を参照のこと.

(2)キーボードの選択
 使用している機種がDOS/Vの場合には操作は必要ないが,PC−9801シリーズを使用している場合には解凍されたファイルのうちpc98keyb.cnf(Windows 3.1/95)あるいはnt98keyb.cnf(Windows NT)をコピーしてkeyboard.cnfファイルを作成する.

(3)簡単にTera Termを起動できるようにする
 プログラムマネージャ(Windows 3.1/NTの場合)あるいはスタートメニュー(Windows 95の場合)にTera Termを以下のような方法で登録する.

[Windows 3.1/Windows NTの場合]
 プログラムマネージャの「アイコン(F)」メニューの「登録とグループの作成(N)...」を選択して表示されるウィンドウ(図1)で,「アイコンの登録(I)」を選択し「OK」ボタンを押す.

 図1 アイコンの登録

 この後,表示されるウィンドウ(図2)で,(a)「タイトル」には,アイコンとして表示される名前(この場合はTera Term)を,(b)「コマンドライン」には,プログラムのファイル名「TERATERM.EXE」を,(c)「実行時のディレクトリ」にはプログラムファイルを解凍したディレクトリ名をそれぞれ入力し,「OK」ボタンを押す.

 図2 アイコンの登録内容

[Windows 95の場合]
 1)タスクバーを表示させて,図3のように何も表示されていない所にカーソルを表示させる.ここで右ボタンをクリックしてメニューを表示させ,図4のように「プロパティ(R)」を選択する.

 2)ダイアログボックスが表示されるので,「[スタート]メニューの設定」タブを選択し(図5のようになる),「追加(A)」ボタンを押す.

 図5 スタートメニューの設定

 3)スタートメニューにプログラムを登録するためのウィザードが表示されるので,指示に従って項目を入力していく.
 まず,Tera Termのプログラムファイル(teraterm.exe)がある場所を指定する(図6).この時,「参照(R)...」ボタンを利用すると簡単に指定できる.指定した後に「次へ>」ボタンを押す.

 図6 Tera Termがある場所を指定する

 次に,スタートメニューの中でTera Termが登録される位置を指定する.必要に応じて「新しいフォルダ(F)...」ボタンを利用してメニューを階層化する.指定した後に「次へ>」ボタンを押す(図7).最後に「スタート」メニューに表示する名前を指定して(図8),「完了」ボタンを押す.
図7 スタートメニューでの位置を指定する図8 スタートメニューで表示する名前の指定

3.Tera Termを使ってみる

(1)Tera Termの起動
 プログラムマネージャのアイコンをダブルクリックする(Windows 3.1/NTの場合)か,「スタート」メニューを使って(Windows 95)Tera Termを起動する.

(2)最初の設定
 一番最初にTera Termを起動した時には,次のようなダイアログボックスが表示されるので,利用する環境についての設定を行う.初期設定のままではインターネットで利用できないので注意すること.図9左の初期設定のままではインターネットで利用できない.必ず右のように設定し直すこと.
 まず,「Default port」では「TCP/IP」を選択する.そして「Language」では特に必要のない限り「Japanese」を選び,「Ok」ボタンを押す.

図9 最初の設定画面

(3)接続先ホストの指定
 最初の設定を済ませると次のような画面が表示される(図10).なお,次にTera Termを起動した時からはこの画面が起動直後から表示されるようになる.この画面では,接続するホストの指定を行う.「Host:」の右の欄に,接続したいホストのホスト名あるいはIPアドレスを入力し「Ok」ボタンを押すとそのホストに接続する.

 図10 接続先ホストの指定

(4)ターミナルの設定
 接続するホストによっては,使用している漢字コードや端末エミュレーションなどの設定がTera Termの初期設定とうまく合っていないために,表示内容が文字化けして奇妙に見えたり,キーボード操作と画面の変化とが一致しなくなることがある.そのような場合には,「Setup」メニューの「Terminal...」を使って設定を変更する(図11).
 漢字コードについては画面の「Kanji(receive)」と「Kanji(transmit)」で設定する.これら2つの項目には原則として同じコードを指定する.Unixのワークステーションでは一般的には,EUCコードが利用されていることが多いが,HP−UX(あるいはHI−UX)などではSJIS(MS漢字コード)が使われていることもある.また,端末エミュレーションの設定については,「Terminal ID」で指定するが,多くのホストでは初期設定(VT100)のままでよいはずである.
 なお,こうした設定はホスト側での設定との兼合いで決まるものなので,設定すべき内容がわからなかったり,いくつかの組み合わせを試してもうまくいかない場合には,ためらわずにホストシステムの管理者に質問するとよい.必要な設定の変更を行った後は,「OK」ボタンを押すが,もとの画面に戻っても表示内容自体はすぐには書き換わらない.こうした場合には,「Control」メニューの「Reset terminal」を利用してTera Termをリセットし,「return」キーを押すなどしてホスト側で画面を書き換えさせるとよい.
 こうして設定した内容は,特に保存をしなければ初期値に戻ってしまうので,次回Tera Termを起動してもまた同じことを繰り返さねばならない.これを防ぐには,最もよく使うホストに合わせた設定をした後で「Setup」メニューの「Save setup...」を利用して保存しておく.

 図11 ターミナルの設定

(5)その他の設定
 その他の設定は以下のようにして行う.設定を変更した場合には,「Setup」メニューの「Save setup...」で保存することを忘れないようにしたい.

[表示フォントの設定]
 画面に表示されるフォントの種類や大きさは「Setup」メニューの「Font...」を利用して設定する.

[キーボードの設定]
 直前に入力した文字を削除しようとしてもうまくいかない場合には,「Setup」メニューの「Keyboard...」を利用して設定を変更する.

(6)Tera Termの終了
 Tera Termは,接続しているホストから切断された場合には自動的に終了するようになっているが,「File」メニューの「Exit」で強制的にプログラムを終了することができる.

4.Tera Termを活用するには

 Tera Termには,いろいろと便利な機能が備わっている.こうした機能については,ヘルプファイルや,圧縮ファイルの中にプログラムと一緒に入ってくるテキストファイルで説明されている.ここでは,そうした中でも特に便利なものを2,3あげておく.

(1)ホストの登録
 「Setup」メニューの「TCP/IP...」を利用すると,よく利用するホストをあらかじめ登録しておくことができる.このメニューにより表示される「Tera Term: TCP/IP setup」ウィンドウで,「Host list」の下の欄にホスト名あるいはIPアドレスを入力し,「Add」ボタンを押せば,そのホストはTera Termを起動した時に表示される図10の画面の「host:」の右のドロップダウンリストに表示されるようになる.

(2)ホスト名を指定してTera Termを起動する
 Tera Termを起動する際に,スペース1文字を区切りにして

 のように接続先を指定すると,起動と同時にこのホストに接続する.この機能を利用して,図2や図6の「コマンドライン:」でホスト名などを指定し,異なるアイコンあるいは,スタートメニューとして登録しておくと,簡単に希望するホストに接続することができる.

(3)画面のログを保存する
 「File」メニューの「Log...」を利用すると,画面に表示された内容をログファイルとして保存することができる.文献検索ソフトなどで結果を画面表示する際に,このメニューを呼び出して保存するファイル名を指定しておけば,後から内容を再確認することができる.ログの保存を終了するには,「Tera Term: Log」という名前で最小化されデスクトップに表示されているアイコン表示をダブルクリックしてウィンドウを表示させ,「Close」ボタンを押せばよい.

5.その他のWindows用端末ソフトウェア

 MS−Windows用には,Tera Termのほかにも多くの端末ソフトウェアが存在している.多くのTCP/IPソフトウェアパッケージにはtelnetプログラムが含まれており,オンラインソフトウェアとしてもEmTermや秀Termなどの優秀なソフトウェアがある.特にEmTerm(エムソフトが開発)は最近EmTerm 95という名称のパッケージとして販売が開始されており,Windows 95を利用していて付属のtelnetプログラムに不満がある場合には,正式なサポートが受けられること,価格も安いことから,推奨できる製品となっている.