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第4章

 自ら情報を発信する方法――3

サーバでの発信with Windows

石川光一

 Windowsを利用する場合にも,インターネットへの情報発信を行うことは可能である.ただし,その実現方法はWindows 3.1/Windows 95/Windows NTにより異なり,後のものになるほど高機能かつ包括的なサービスを提供できるようになる.ここでは主としてWindows NT ServerによるWWW/gopher/ftpの提供について説明し,Windows 95あるいはWindows 3.1についてはいくつかのサーバプログラムの例を紹介する.

1.どのWindowsを使うか?

 Windows 3.1/Windows 95/Windows NTの間には,情報発信の能力および実現方法の容易さに大きな違いがある.継続的に情報発信を行う場合にはWindows NT Serverを選択することが最良の選択と言える(詳しくは1章の「Windows NT Server」の項を参照してほしい).一時的に個人的に情報を公開するのであればWindows 95でも十分であるが,現状ではWindows 95用のWWWサーバソフトにはフリーウェアは少なく,また海外で開発されている製品も国内では入手しづらいため,なかなか推奨できないのが実情である.Windows 3.1については,ネットワーク利用のためにTCP/IPパッケージを購入しなければならないが,Netmanage社のChameleonのように,ftpサーバやWWWサーバを含む製品も存在するので,Windows 95へのアップグレードをしていないユーザにも選択肢が残されている.

2.あらかじめ必要な準備と注意

 どのようなサービスを提供する場合にも,まず第1にパソコンを確実にネットワークに接続し安定動作させる必要がある.次に,IPアドレスでなくホスト名を使って利用者がアクセスできるようにするには,DNSへの登録を行う必要がある.これはネットワーク管理者に依頼することになる.
 なお,情報発信をする場合には周囲のネットワーク利用者への影響や,公開する対象者の規定,情報の内容についてのさまざまな意味での適切性などを考慮する必要がある.情報発信は容易に始められるだけにマナーをわきまえたいものである.

3.Windows 95によるWWWサービス提供

 Windows 95でWWWサービスを行う場合には,一般に製品版のサーバプログラムの購入が必要である.こうしたプログラムの試用版などはThe Consummate Winsock Apps List などにリンクが集められているので,適当なものを試してみるのもよいであろう.中でも,O'Reilly and Associates, Inc.のWebSite for Windows 95(Websiteについては,医療情報学vol.15 no.3 pp170-182,「WWWサーバの運用:EMWAC HTTPSとWebSite(Windows NT)」に詳細が説明されている)は,定価でUS$395とそれほど高価ではなく,また優れた機能性を持つものとして推奨できる.こうした製品版のパッケージの場合,きちんとした解説書とセットアッププログラムが添付されていることが多いので,英語の読解に問題がなければ十分に利用可能である.

4.Windows NT ServerによるWWW/gopher/ftpサービスの提供

 Windows NT Serverの場合には1996年春に公開されたMicrosoft Internet Information Server 1.0(以下IIS)を利用すると,WWW/gopher/ftpの3つのサービスの提供が可能になる.

(1)IISの入手とインストール
 IISは,マイクロソフト社のWWWサーバ<http://www.microsoft.co.jp>からダウンロードできるほか,パッケージ版(Microsoft Internet Information Server 1.0,定価12,000円)としても購入できる.IISはセットアップ・プログラムを起動し,指示に従って操作することによりインストールが可能で,5MBのハードディスク領域が必要とされる(ダウンロードした圧縮ファイルを解凍する時には,−dオプションを指定する必要があるので注意すること).なお,各サービスのデータファイルを保管する場所(IISでは「パブリッシュディレクトリ」という)を指定する時には,できれば後で変更する必要のないように注意するとよい.

(2)IISの設定の確認と変更
 セットアッププログラムは処理の最後の段階でサービスを自動的に開始する.インストール後は「プログラムマネージャ」に「Microsoftインターネットサーバ(共通)」というグループが作成される.以後はサービスの開始・停止あるいは設定の確認・変更を行うには,その中の「インターネットサービスマネージャ」を起動して操作を行う(図1).

 図1 インターネットサービスマネージャ

 ここで設定を変更したいサービスを選んで右ボタンをクリックするとメニューが表示されるので,そこから「サービスプロパティ(S)...」を選択する.図2には,WWWサービスの設定画面を示す.「ディレクトリ」タブを選ぶと,小さな家のアイコンの付いた行が表示される.ここにWWW用のHTMLファイルや画像データなどを保管する.初期設定ではその中の「Default.htm」ファイルがホームページになる.

 図2 「サービスプロパティ」の設定 (WWWサーバ)

 このほか,gopherの場合にも同様にしてデータディレクトリの確認が可能である.ただし,gopherサーバではファイルをディレクトリに保存した後に,各ファイルごとの「タグファイル」を作成する必要がある.IISがインストールされているディレクトリの中の「server」というサブディレクトリにある「gdsset.exe」を利用する.より詳しくは,IISのヘルプファイルの中の「タグファイルの設定」という項目を参照するとよい.
 また,ftpサーバの場合には「サービスプロパティ」の画面に「メッセージ」というタブが追加されている(図3).この画面でメッセージを指定しておくことにより,利用者にいろいろな情報を提供することができる.

 図3 ftpサーバの設定画面

(3)注意事項
 IISは,初期状態のままではWWW,gopher,ftpの各サービスを,誰でも,どこからでも利用できるようになっている.利用者を制限しユーザ認証を行うには,サービスプロパティの「サービス」タグの中の「匿名の接続を許可する(O)」のチェックを外す.また,IPアドレスによりアクセス制限をする場合には,「詳細設定」タグの中で指定を行う.

おわりに

 NT ServerとIISの組み合わせによる情報発信について解説し,Windows 95については参考ソフトウェアおよびWWW上のリストを紹介した.追加費用などが必要な場合もあるが,Windowsでも容易に情報発信は可能である.ぜひマナーを守った上で情報発信を体験してみてほしい.