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Acrobat Reader

 インターネットの WWW による情報発信も時間を追うごとに進化している.WWW ではハイパーテキストの形式が使われているが、見掛けのうえでは所々に変わった色の文字や単語(デフォルトは青又はアンダーライン)が埋めこまれただけのフラットな文書である.ハイパーテキストでは、この変わった色の単語が関連項目にリンクされていて、クリックによって瞬時に該当箇所の内容を読むことが出来るような仕掛けになっているものを指す.
 これによりかなり理解しやすくなってはいるものの、長文の場合に自分がどの位置を読んでいるかが判らなくなってしまいがちである.そこで、あたかも本物の紙に書かれた文書のような体裁にして、全体の中の読んでいる位置を把握することができるような仕掛けをしくんだり、さらには、 WWW へのリンクの仕組みも組み込んだりという、便利な仕掛けを組み込んだシステムの一つが Adobe 社で作られた Acrobat Reader である. WWW でアクセスできるサイトの中には、Acrobat Reader フォーマット (PDF) 文書を提供しているところもあるので、あらかじめ入手しておくと良いであろう.

入手法

 Acrobat Reader は Adobe 社のホームページ(http://www.adobe.com/、図1)から無償で入手できる.ネットワーク上からソフトウエアをダウンロード(取って来ること)する場合はあらかじめ、どのディレクトリ(MACならフォルダー)にファイルを収録するかを決めて、必要があればそのためのディレクトリを作成しておく必要がある.その上で、図1に示した Adobe 社のホームページにアクセスして Acrobat Reader をダウンロードする.

 図1.Adobe 社のホームページ(http://www.adobe.com/).
下方にスクロールするとAdobe社の製品情報とともに Acrobat Reader の全体像に関する解説および無償ダウンロードファイルへのリンクが現れる.

 ダウンロードの方法は丁寧に記載されているので、それに従って自分の所属機関や住所、メールアドレスなどを登録してからダウンロードをクリックする.ダウンロードを開始すると、保存するディレクトリ名を尋ねてくるのでそれを書き込んで継続する(図2).およそ数分でダウンロードは終了するが、回線が混んでいるような場合はよけいに時間がかかる.また、ダウンロードしているソフトウエアは長距離移動してくるため、たまにデータが欠落することもあるので、インストールしてもうまく動作しないことがある.不幸にしてうまくゆかなかった場合は何度かダウンロードを試みる必要がある.

 図2.Acrobat Reader のダウンロードページからダウンロードを実行したところの様子.
左上のダイアログボックスでファイル名を指定してOKボタンを押すと右下の経過表示ボックスが現れダウンロードの進行を見ることが出来る.

インストール

 ダウンロードしたプログラムは一般的に圧縮されているのが普通で、すぐには使用できない.そこで、最初にインストール作業が必要になる.Acrobat Reader の場合は、Windows から起動すると自動的に解凍しながらインストール作業が始まり、必要な複数のファイルを生成する.スタートにはアイコンメニューからプログラム名(acroread.exe)を指定して実行する.作業が終了すると Windows 画面には Acrobat Reader のアイコンが表示されるので、それをクリックして Acrobat Reader を起動する(図3).

 図3.Acrobat Reader の実行.
Acrobat Reader の起動後、File メニューから Open File を実行して、PDF ファイルを読み込むとこの図のように文書が開かれる.ここでは、サンプルとして添付されている HELP_WWW.PDF を開いている.文書の中心あたりに アンダーラインの付された Adobe Home Page という記載があるが、これは Acrobat Reader から Navigator へのリンクの例になっており、この部分をクリックすると、Navigator が起動されて Adobe 社のホームページに達する.

プログラムの実行

 Acrobat Reader で読むことができるファイルは、PDF(Portable Document Format)という拡張子が付けられており、専用ファイルとなっている.サンプルに, help_www.pdf, が添付されているので、ますはそれをオープンしてみると良い.Acrobat Reader で文書がどのように見えるか、ハイパーテキストリンクはどのようなものか、また、Acrobat Reader から WWW にアクセス出来る様子などの動作を把握することができるであろう.
 Acrobat Reader の主要な機能は上部のアイコンバーに埋めこまれており、左から2ー3番目あたりのアイコンをクリックすると、画面左4分の1に文書全体のページ構成が表示され、現在読んでいるページがどのあたりかということが一目でわかるようになっている.また、マウスでクリックするだけで読みたいページにジャンプしたり、ページの一部を自由に拡大することもできる.

Acrobat Reader を利用できるコンピュータ

 Acrobat Reader について、ここでは Windows V3.1 を例に解説したが、様々な機種に対応したプログラムが準備されている.Windows 95, Macintosh, DOS, Unix など、世の中で使われているほぼ全てのコンピュータで使用できるように各機種に対応したものが準備されている.

Acrobat Reader の意義

 今後、インターネットでこのようなシステムが普及するか否かは不明であるが、単に便利さだけでなくこのようなシステムの意義について1つだけ指摘しておこう.
 文書には必ず著作権が伴うもので、自由に頒布して良いとされているものであっても常に意識しておかなければならないものである.しかし、電子ファイル化されているテキストは自由に修正を加えることが出来るので、第三者の手を経てコピーされている間にどのような改変がなされてしまうか判らない点が問題であるともいえる.このような改変を防止するには、自由に修正できないような形式での文書頒布が望ましい.Acrobat Reader は、オーサリングツールを所有していれば自由に編集ができるが、一般の末端ユーザーが購入するようなものでは無く、情報発信を仕事にしている側の人が使用するものである.従って、PDFフォーマットで配布し、一般ユーザーが Acrobat Reader だけ使用している限り改変されることなく配布出来る点で意味があると考えられる.勿論悪意で改変しようというケースにはそれを防止する手だては無い.

水沢 博