UNIX 概要



UNIX を使うにあたり最低限必要な知識をここに示します。

内容

  • UNIX コンピュータのほとんどはパソコンではない
  • UNIX コンピュータに接続する
  • UNIX ではコマンドでコンピュータを操作する
  • 情報はファイルとディレクトリで管理される
  • UNIX のファイルシステムはツリー構造をとっている
  • テキストファイルを作るときはエディタを使う
  • ファイルを複製する、削除する、名前を変える
  • ディレクトリを作る、削除する
  • ファイルを移動する
  • ファイルの一覧を見る
  • ディレクトリを移動する
  • 現在ひらいているディレクトリを知る
  • ファイルの中味は特定のコマンドで見ることができる
  • UNIXコマンドの基本文法は英語と同じ
  • ワイルドカードで複数のファイルを一度に指定できる

    UNIX コンピュータのほとんどはパソコンではない

    通常私たちは、コンピュータというとパソコンをイメージすると思います。それはパソコンが一般に普及してきたことと同時に、それ以外のやや大きめのコンピュータを目にする機会が少ないからだと思います。
    UNIX コンピュータの多くはパソコンではありません。すなわち複数の人が同時に別の作業を行うことができます。多くの人が同時に利用できるということは逆に、自分の作ったファイルが他の人に共有されるかもしれないことをあらわしており、その悪用を防ぐために、そのコンピュータを使うための登録が必要となります。

    UNIX コンピュータに接続する

    UNIX コンピュータに接続すると最初に、
    というメッセージが返ってきます。ここでは自分が登録した名前を入力します。リターンキーを押すとつぎに
    というメッセージが表示されます。ここではあらかじめ決めておいた暗号を入力し、リターンキーを押します。これは家の鍵と同じですので他の人に教えたりしてはいけません。これらが正しく入力されると以下のような印が現われます。
    これをプロンプトといいます。コンピュータの設定により異なりますが、UNIX マシンの多くは最初に % 印がついています。この印が表示されているときはユーザが指示を与えることができるようになっています。

    UNIX ではコマンドでコンピュータを操作する

    マッキントッシュやウインドウズとは異なり、オンラインで UNIX を使用する場合はコンピュータに対する指示(コマンド)を手で入力することが必要となります。最初のうちは混乱しますが、慣れてくると一つ一つのソフトを起動することなしにいろいろな操作ができたり、たくさんのファイルを同時に処理することができるといった利点があります。
    コマンドというのはコンピュータに対して人間が何か文字を入力することによって与える指令のことです。したがってコンピュータが理解できる言葉を使わなければなりません。何かのソフトを起動する場合、何かの処理をする場合にはそれぞれに特有の指令(コマンド)を入力する必要があります。様々なコマンドを覚えていくことによってコンピュータの操作が容易になっていくことでしょう。

    情報はファイルとディレクトリで管理される

    UNIX ではそれ自体に情報を持っているファイルといくつかのファイルがまとまった集まりとしてディレクトリがあります。例えば1つ1つの文献がファイルでありこれらを分類して保存している箱がディレクトリとなります。
    ファイルには2つの種類があります。1つは人間が認識できる言葉で書かれたファイルであり、これをテキストファイルといいます。もう1つはコンピュータが認識できる言語で書かれたもので、これをバイナリファイルといいます。

    UNIX のファイルシステムはツリー構造をとっている

    コンピュータを1つのファイルキャビネットとしてイメージしてみましょう。このキャビネットには5つの引き出しがあり、1つの引き出しの中は6つに区切られています。1つ1つの区切りの中には文献が入っていてそれらは1つずつ綴られています。ここに入っている生物研資料という文献のある場所を記述したいとするとどうすればいいのでしょうか。
    このキャビネットの引き出しを上から順番に1,2,3,4,5とし、引き出しの中の区切りを手前から順番にA,B,C,D,E,Fとします。

    生物研資料が上から3番目の一番手前の区切りに入っているなら、

    というふうに指定できます。コンピュータの中のファイルはこのように指定することになっています。すなわち一番大きな区切りからその中の次に大きな区切りの中のそのまた次の区切りの中の...というふうに記述します。このことをツリー構造といいます。そして上のキャビネットの例で示した場合の "の中の" という言葉の代わりに " / " という記号を用いて区別します。例えば
    という指定をする場合は、home というディレクトリの中にある user1 というディレクトリの中にある file.txt というファイルを示しています。

    テキストファイルを作るときはエディタを使う

    新しく自分でファイルを作る場合は通常エディタを使います。UNIX では vi エディタが標準で装備されています。標準ではないが多くの UNIX マシンには Emacs というエディタが装備されている場合があります。これらのエディタの起動コマンドは以下に示すとおりです。

    ファイルを複製する、削除する、名前を変える

    コンピュータを使って作業を行うにしたがって、ファイルを複製する必要ができたり、不必要なファイルを削除しなければならなくなることになります。またファイルの名前をほかの名前にしたい場合もあります。このようなときにファイルを操作する以下のようなコマンドを用います。

    ディレクトリを作る、削除する

    ファイルがたくさんできてくるとこれを整理するためのディレクトリが必要になってきます。また不要なファイルを削除したあとの要らなくなったディレクトリをは削除しなければならないこともあります。このようなとき、UNIX では以下のようなコマンドを用います。

    ファイルを移動する

    ファイルを整理していてあるディレクトリにあるファイルを別のディレクトリの中に移動させたいようなときにも mv コマンドを使用します。

    ファイルの一覧を見る

    たくさんのファイルを作っていくと、以前自分がどういう名前のファイルを作っていたのかわからなくなることがあります。こういう場合に便利なファイルの一覧を見るコマンドがあります。

    ディレクトリを移動する

    ある決まったディレクトリでファイルを操作し、これをほかのディレクトリに分類するのであれば特にこの操作は必要ではありませんが、最初から仕事に使うディレクトリを決めてその中でいろいろな操作を行う場合があります。このようなときにはディレクトリの移動という作業をともないます。

    現在ひらいているディレクトリを知る

    ファイル、ディレクトリを作成しながらディレクトリの移動を繰り返していると、現在作業しているディレクトリ(カレントディレクトリ)がわからなくなる場合があります。こういう場合にはカレントディレクトリを表示するコマンドを使います。

    ファイルの中味は特定のコマンドで見ることができる

    ファイルをたくさん作ってしまうと、ファイルの名称だけでは何のファイルだったかわからないことがあります。こういう場合に、エディタで開いてみないと中味の確認ができないということになると非常に不便です。UNIX ではファイルの中味をみるコマンドが用意されています。ファイルの中味を全部一度にみたい場合と1ページずつ区切って見たい場合では使用するコマンドが異なりますので注意してください。

    UNIXコマンドの基本文法は英語と同じ

    以上に述べてきたように UNIX ではいろいろな操作をする場合にコマンドを使わなければなりません。このコマンドは基本的に英語の文法に準じた語順で指定します。すなわち、
    となります。例えば、
    のように用います。このように目的語が2つ以上並ぶのは複数のファイルを操作する場合だということがわかるでしょう。またここでは特別に説明していませんが目的語をとらないコマンドの場合は、指定しない場合に解釈する目的語が決まっている場合が多いと理解してください。例えば ls では目的語を指定しない場合には今作業をしているディレクトリを目的語として解釈します。

    ワイルドカードで複数のファイルを一度に指定できる

    UNIX では複数のファイルを操作したい場合にワイルドカードを用いることができます。ワイルドカードは複数の文字を示すことのできる特別な記号です。これには大きく2つあって任意の1文字を示すものと、任意の文字列(1つ以上の文字のならび)を示すものがあります。
    ワイルドカードを有効に使用することによって、多くのファイルを一度に削除したり、移動させたりすることができます。例えば file1, file2, file3, ..., file9 を全て消去したい場合は
    というふうに用います。また現在のディレクトリの中にあるファイルを全て消去したい場合には
    というような使い方をします。ただしいったん消してしまったファイルは元に戻りませんので、注意してください。

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    last updated on 1997.4.30 by miki
    Feb 2, 2001